”デキる人”がやっている5つの習慣【総合商社内定者が紹介】

「仕事ができる人」と聞くと、頭の回転が速い人や、特別な才能を持つ人を思い浮かべるかもしれない。

しかし実際には、成果を出し続ける人ほど、才能よりも「考え方」や「習慣」に共通点がある。

もちろん、これらを実践したからといって必ず成功するわけではない。ただ、私自身が難関国立大学受験や体育会での競争、就職活動を通して成果につながったと感じるものは、振り返るといずれも同じ考え方に基づいていた。

今回は、その中でも特に重要だと感じた5つの習慣を紹介する。

① 仮説思考をする

⸻指示を待つのではなく、「何を求められているか」を考える。

仕事ができる人とそうでない人の違いは、知識量ではない。大きな違いは、自分で仮説を立てながら行動できるかどうかである。

例えば上司から「来週までに資料をまとめておいて」と言われたとする。
仕事ができる人は、単に資料を作るだけではない。

  • この資料は誰が使うのか
  • 何を判断するための資料なのか
  • 上司は何を重視しているのか
  • 他に必要な情報はないか

こうした仮説を立てながら仕事を進める。

一方で、言われたことだけをそのままこなす人は、途中で何度も確認が必要になり、完成したものも期待とずれてしまいやすい。仮説思考とは、先回りして考える習慣である。それだけで、仕事の質もスピードも大きく変わる。

② 8割ルール

⸻完璧を目指すより、全体最適を考える。

完璧主義は、一見すると長所に思える。しかし実際には、成果を出す人ほど「どこで100点を目指し、どこで80点で進むか」の判断が上手い。

仕事でも勉強でも、時間は有限だ。一つの仕事に時間をかけすぎれば、他の仕事の質は下がる。だからこそ重要なのは、全体として最も成果が出る配分を考えることだ。

それが「80:20の法則(パレートの法則)」である。上図の通り、2割の時間で8割のクオリティの成果物を作っても、それを10割に引き上げるのはどうしても時間がかかる。これはゴールドマン・サックスで最高幹部まで上り詰めた田中渓氏も語っている考え方であるが、私自身、この考え方に救われた経験がある。

私は高校3年の8月まで部活動を続けていたため、受験勉強では大きく出遅れていた。しかし、難関国立大学では5教科をバランスよく仕上げる必要がある。そこで、一教科を完璧にすることではなく、各教科を8割の完成度でとどめ、余った時間を苦手分野に分配する勉強法を採用した。結果として、全体の得点力が安定し、合格につながった。

仕事でも就活でも、やることは無限だが時間は有限だ。その中で是非この「8割ルール」を意識してみてほしい。

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ただし、ここで勘違いしてはいけない。8割ルールとは、手を抜くことではない。10時間勉強できるなら10時間やり切る。その上で、一つひとつの完成度を100点ではなく80点に設定する。

限られた時間で最大の成果を出すための考え方なのである。

③ ゴールから逆算する

⸻「頑張る」ではなく、「何をすれば届くか」を考える。

努力しているのに成果が出ない人には、一つ共通点がある。
目の前のことには全力でも、「どこへ向かう努力なのか」が曖昧なのである。

成果を出す人は、まずゴールを決める。そして、そのために必要な要素を分解して考える。

私は大学の体育会で、約10人を抜いてレギュラーになることを目標にしていた。1年目は、とにかく誰よりも練習したが、途中で「4年間は思ったより短い」と気づき、努力の仕方を変えた。毎日の振り返りを行い、自分に足りないものを整理する。加えて、「次に勝つべき相手」を明確に決め、その相手に勝つためだけの練習を繰り返した。レギュラーになるという大きな目標を、「まずはこの相手に勝つ」という小さな目標へ分解したのである。結果として、一つずつ課題をクリアし、目標を達成することができた。

努力は量だけではなく、方向も重要である。ゴールから逆算することで、遠回りだと思っていた努力が最短ルートへ変わる。

④ 小さく、早く始める

⸻行動力は、意志の強さではなく設計で決まる。

大きな目標を前にすると、多くの人は「やらなければ」と思う一方で、なかなか行動に移せない。これは意志が弱いからではなく、最初の一歩のハードルが高すぎるからだ。

実際、総合商社から内定をいただいた私も、最初から毎日何時間も就職活動をしていたわけではない。朝起きたら、「今日はAIと面接練習を1回だけやろう。」そんな小さな目標から一日を始めていた。面接対策は、心理的な負担が大きい。だからこそ、「30分やろう」「5社分練習しよう」と考えると腰が重くなる。しかし、「1回だけ」と決めると不思議と始められる。そして、一度動き始めると、そのままESを見直したり、企業研究をしたりと、次の行動へ自然につながっていく。

この考え方は、仕事でもよく見られる。代表例が「即レス」である。

「後で返そう」と思ったメールやチャットは、意外なほど長く放置される。一つひとつは小さなタスクでも、その積み重ねは「小さいことは後回しにする」という習慣につながる。その習慣はやがて、大きな仕事に取りかかるまでの心理的なハードルも高くしてしまう。

一方で、小さな仕事をすぐ処理する人は、朝から自然と行動のリズムを作っている。

例えば、朝8時に起きたとしても、大きな仕事を前に2時間考え込んでしまえば、本格的に動き始めるのは10時になる。しかし、メールを返す、資料を5分だけ開く、タスクを一つ片付けるといった小さな行動を8時半から始められれば、その勢いのまま重要な仕事にも着手しやすい。

この30分、1時間の差は、一日では小さく見えるかもしれない。しかし、それが毎日積み重なれば、大きな時間の差になる。そして、その時間は読書や運動、趣味、家族との時間など、自分を成長させるための投資に充てられる。

行動力とは、最初から大きく踏み出せる能力ではない。小さな行動で自分を動かし、その勢いを利用できる力である。

だからこそ、最初の一歩は小さいほどいい。「5分だけやる」「1ページだけ読む」「1通だけ返信する」。その一歩が、一日の歯車を回し、やがて大きな成果につながっていく。

⑤ 振り返りを習慣化する

⸻成長は、経験ではなく振り返りから生まれる。

同じ一年を過ごしても、大きく成長する人とそうでない人がいる。その違いは、経験の量ではなく、経験から何を学んだかにある。成果を出す人ほど、自分の行動を客観的に振り返る習慣を持っている。

私は大学時代、毎日練習ノートを書いていた。その日にできたこと、できなかったこと、周囲から言われたことを書き出し、「明日は何を意識するか」まで整理してから練習を終えていた。一日の成長はわずかでも、それを毎日積み重ねることで、数か月後には大きな差になる。

忙しい毎日だからこそ、立ち止まって振り返る時間を持つ。それが、次の一歩の質を大きく変えてくれる。

おわりに

今回紹介した5つの習慣は、どれも特別な才能を必要とするものではない。

  • 仮説思考をする
  • 8割ルールを意識する
  • ゴールから逆算する
  • 小さく、早く始める
  • 振り返りを習慣化する

一つひとつは地味な考え方かもしれない。しかし、成果を出す人ほど、こうした地味な習慣を当たり前のように続けている。

能力はすぐには変えられない。だが、習慣は今日から変えられる。

そして、日々の習慣の積み重ねが、数年後には大きな差となって表れるはずだ。